問7: パート収入が増えたときの所得税
正解: 3
1. 正しい。雅子さんのパート収入が103万円のときは、以下のとおり、配偶者の年間の合計所得金額が38万円以下の場合に該当し、配偶者控除が従前どおり適用され、久志さんの所得税は増加しない。
103万円 - 給与所得控除: 65万円 = 雅子さんの年間の合計所得金額: 38万円
2. 正しい。雅子さんのパート収入が104万円のときは、以下のとおり、配偶者の年間の合計所得金額が38万円超40万円未満となり、かつ控除を受ける人のその年における合計所得金額が1,000万円以下の場合に該当し、配偶者控除は適用されないが、配偶者特別控除が適用されるため、控除額は従前の配偶者控除と同額となり、久志さんの所得税は増加しない。
104万円 - 給与所得控除: 65万円 = 雅子さんの年間の合計所得金額: 39万円
<配偶者特別控除額の早見表> より、控除額: 38万円
3. 誤り。雅子さんのパート収入が120万円のときは、以下のとおり、配偶者の年間の合計所得金額が55万円以上60万円未満となり、かつ控除を受ける人のその年における合計所得金額が1,000万円以下の場合に該当し、配偶者控除は適用されないが、配偶者特別控除が適用されるため、久志さんの所得税は8,500円増加する。
120万円 - 給与所得控除: 65万円 = 雅子さんの年間の合計所得金額: 55万円
<配偶者特別控除額の早見表> より、控除額: 21万円
従前の配偶者控除額:38万円 - 配偶者特別控除額: 21万円 = 増加する所得: 17万円
課税所得: 171.6万円 = パート収入増加前の課税所得: 154.6万円 + 17万円
算出税額: 8.58万円 = 171.6万円 × 5%
増加する所得税: 0.85万円 = 算出税額: 8.58万円 - パート収入増加前の算出税額: 7.73万円
4. 正しい。 雅子さんのパート収入が141万円のときは、以下のとおり、配偶者の年間の合計所得金額が76万円以上に該当し、配偶者控除、配偶者特別控除ともに適用されず、久志さんの所得税は19,000円増加する。
141万円 - 給与所得控除: 65万円 = 雅子さんの年間の合計所得金額: 76万円
従前の配偶者控除額:38万円 - 控除額: 0円 = 増加する所得: 38万円
課税所得: 192.6万円 = パート収入増加前の課税所得: 154.6万円 + 38万円
算出税額: 9.63万円 = 192.6万円 × 5%
増加する所得税: 1.9万円 = 算出税額: 9.63万円 - パート収入増加前の算出税額: 7.73万円
※CFPの過去問における類似問題としては、タックスプランニングH16年度第2回問題9 があります。こちらは、妻がパートに出た場合に、所得税が夫婦合計でいくら増加するのかを求めるもので、本問よりも若干踏み込んだ問題となっています。
最近のコメント