Nicola Hall:Dance from 'La vida breve'
男性的で力強く正確な演奏。女性とは思えません。きっと気の強い方なのでしょう。しかし、バリバリ弾けているだけで面白味はないともいえます。最初はおおっと思うのですが、聴いているうちに途中で飽きてしまうのです。こういう人がデビューできていたというのは、クラシックギターの演奏技術が他の楽器のそれと比べて進歩の途上にあるからとおもわれます。最初の曲を聴いたときにうなってしまったのは運指の確かさに対してだったことにあらためて気づきます。個人的には2曲目、ファリャの「はかなき人生」がお気に入りでした。
最近ふと思い立ち、その後を調べてみると...どうも現在は指の事故のため引退しているようです。普通ならここで残念とかいうステレオタイプな物言いをすべきなのでしょうが...おそらくそのまま事故なく演奏活動を続けていたとしても同じだったとおもわれます。むしろ途中で引退したことで伝説となったことを喜ぶべきでしょう。
私は、デビュー盤で買いましたが、その後の2枚目とあわせ、このCDで再発されたようです。しかし、こちらも現在は入手困難であり、視聴ソースもないようです。その意味では...この演奏は大変貴重なものといえそうです。
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