支払った保険料が戻ってくる保険って?:その2
商品の概要:
保険期間満了時に生存されていれば、◯◯ボーナス、××ボーナスおよび入院給付金等で払込保険料相当額をお支払いします。
月払保険料:13,595円
払い込み保険料総額:3,262,800円
契約年齢:46歳
保険期間:20年
保険料払い込み方法:クレジットカード月払
基本入院給付金日額:5,000円
《ご注意ください》右記の場合は受取総額が払込保険料相当額を下回ります。・契約当初を除いて保険期間中に死亡された場合。・保険期間中に減額・解約された場合。
■入院給付金の受け取りがなかった場合
◯◯ボーナス:75,000円(5年ごとに25,000円*3)+××ボーナス:3,330,600円
=20年間で受け取れる合計金額:3,405,600円
さて、この商品に興味を持つのはどんな方なのでしょう。なにしろ、払い込んだ保険料が戻ってくることが重要とかんがえているくらいなのですから...そんな方には、最初に貯蓄商品としての側面からみてあげるのもおもしろいと思います。
利回りについて:
20年間で受け取れる合計金額:3,405,600円 - 払い込み保険料総額:3,262,800円
=差益:142,800円
差益:142,800円/払い込み保険料総額:3,262,800円/保険期間:20年*100
=年利回り:0.21883%
市中銀行の1年もの定期預金は、この記事を書いている時点(2008.3.8)で0.35~0.4%程度です。源泉分離課税の20%(ちなみに生命保険の満期金等は一時所得で総合課税)を考慮しても、0.28~0.32%ということになり、この保険は明らかに定期預金よりも不利であることがわかります。これからの20年、金利が上がる可能性もありますから、さらに差が広がる恐れもあるということです。はたして66才まで月払保険料:13,595円を払い込んでいけるかという問題もあります。
流動性について:
ご存じの方も多いでしょうが...実はネット銀行の普通預金は市中銀行より金利が高く、市中銀行の1年もの定期なみに税引前で0.35%や0.4%というのもざらです。いまでは市中銀行と同じようにATMから原則無手数料(金融機関により無料回数等の制限がありますが...)で自由に出し入れできます。ところが...この商品は「保険期間中に減額・解約された場合」は「受取総額が払込保険料相当額を下回ります」となっています。
結論:
利回り、流動性ともに銀行預金に劣っていることになります。狭義の金融商品として見た場合、あまり魅力のないもののようですね。
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平家物語、般若心経、ジュエリー、脳内メーカー、リウマチ、骨折,音楽、映画、その他色々な日ごろ思ったこと、実際にあったことを、綴ってます。 [続きを読む]
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